
和食 田一
住所: | 非公開 |
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電話: | 非公開 |
「”今は引退をして一線から離れているが、もう一度料理をしたい。お客様に自身の料理を食べて貰いたい。“という想いが強くなって、その為のお店づくりに協力して頂きたい。と言うのが僕のお願いです。」とお施主様のお話から、
このプロジェクトはスタート致しました。
お問い合わせの後、事務所へお越しくださり、冒頭のお言葉から色々とお話をさせて頂いて行く中で弊社へのご依頼を決めて頂きました。
その中で(今でもそう思いますが)既に元々お付き合いのある厨房メーカーさんと導入したい厨房機材をレイアウトした仮の平面プランがあったので、拝見させてもらいましたが正直に驚きました。
厨房機材リスト数がお店の坪数的なところの倍ほどあったんです。スペース的にも設備的にも厨房容量がかなり膨らむので果たしてご要望通りに纏め切れるかどうかというところからプラニングが始まりました。
竣工間もない物件だったので建築図もあり、おおよその図面上での検証と現況の再確認と小さい店舗ならではの寸法感やそぎ落としで最終的にはうまく平面プランを作れたと思う。
高さのところでは躯体に換気用の開口がなく窓面加工となることでカウンター背面の壁からダクトが見えてきてしまう。という事があった。
この問題解決の為に、思い切ってカウンター内の厨房天井をダクトが見えなくなる位置までグッと下げ、客席から下がった天井の角が立って境界がハッキリ見えない様に曲線を描いて落とし込むように計画した。
そうなるとアールを描いて纏めていったカウンターの右側と天井とを同様にする為にはアールを描きながら曲線で曲げていく3次曲線になる必要がある。製作過程(下地・取付・仕上)の事を考えると色々とハードルが上がってしまうが、
思い切ってご提案し、OKを頂けたので弊社にとっては初の試みに。3次曲線もそうだが、細かいところや色々な意味でチャレンジさせて頂いた。
お施主様(今まで十何店舗も持っていたようでして)もたくさん詳しくご理解も深く、こちらも改めて再認識する事や新しく学ばさせて頂くことも両方あり、とても貴重なプロジェクトとなった。
店内空間は柔らかな曲線とキリッとし過ぎず少し優しさを感じられる色調を基本に上質な素材をさりげなく使用した居心地の良い空間に仕上げられたと思う。
お料理は季節ごと、お客様のシーンにあったお料理を、その都度で「大将」(お施主)が振舞い、ご提供するとのこと。
「大将」、有難うございました!





